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学校であった怖い話に屈しない Part14 学校であった怖い話に屈しない Part15 学校であった怖い話に屈しない Part16 学校であった怖い話に屈しない Part17 学校であった怖い話に屈しない Part18 学校であった怖い話に屈しない Part19 学校であった怖い話に屈しない Part14 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2881237 学校であった怖い話に屈しない Part15 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2881796 学校であった怖い話に屈しない Part16 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2883749 学校であった怖い話に屈しない Part17 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2884996 学校であった怖い話に屈しない Part18 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2886167 学校であった怖い話に屈しない Part19 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2894766
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【ゲーム】学校であった怖い話(SFC) 【作者名】revin 【完成度】更新中(08/03/26~08/08/28) 【動画数】68 【part1へのリンク】 【マイリストへのリンク】http //www.nicovideo.jp/mylist/5813414 【備考】 みどころ +... 名前 コメント
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学校であった怖い話に屈しない Part23 学校であった怖い話に屈しない Part24 学校であった怖い話に屈しない Part25 学校であった怖い話に屈しない Part26 学校であった怖い話に屈しない Part27 学校であった怖い話に屈しない Part23 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2933035 学校であった怖い話に屈しない Part24 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2933377 学校であった怖い話に屈しない Part25 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2941992 学校であった怖い話に屈しない Part26 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2943143 学校であった怖い話に屈しない Part27 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2950855
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学校であった怖い話に屈しない Part20 学校であった怖い話に屈しない Part21 学校であった怖い話に屈しない Part22 学校であった怖い話に屈しない Part20 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2905281 学校であった怖い話に屈しない Part21 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2922389 学校であった怖い話に屈しない Part22 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2931677
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【登録タグ ADV SFC 個人 原作重視 完結】 学校であった怖い話をフルボイス 【元ネタ】学校であった怖い話 【作者名】mirinsyouyu 【完成度】完成済み 【動画数】7 【part1へのリンク】http //www.nicovideo.jp/watch/sm3790841 【マイリストへのリンク】http //www.nicovideo.jp/mylist/7618027 【作品の傾向】原作重視 【備考】 名前 コメント
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imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 作者:EICHI ねぇねぇ…トイレの花子さんの噂…知ってる? ここ最近、「尾土呂町」では怪奇現象の噂が後を絶たない。 尾土呂高校に通う普通の高校生「臼井修斗」「山波累花」たちも、その怪奇現象に巻き込まれてゆく。 幾多もの怪異に立ち向かった生徒たちは、やがてある真実へと導かれてゆく・・・。 全20話、完結済み。 基本1話完結のオムニバス形式の作品。毎話主人公たちも変わり一つ一つの話は独立しているが、所々で各話とのリンクが見られる。 ちなみにタイトルが某ゲームタイトルの丸パクリなのは、EICHI氏曰く「最初は投稿する気が無かった為、テキトーに付けてしまった」との事。 一応、公式のおススメに選ばれているので大丈夫だとは思うが・・・。 第6回グランゼ―ラおすすめ選抜作品 ジャンル 登場人物 +... 1.臼井 修斗(うすい しゅうと) メインシナリオ(第1、4、7、12、16話) ごく普通の高校生。 特別明るい訳でもなく、特別暗い訳でもない。 物事に対しては基本受け身なのだが、 一度やる気を出すととことん追求するタイプ。 主人公回も多く、この物語の1番のメインキャスト。 余談だが、クラスでは隠れイケメンとして地味に人気。 2.山波 累花(やまなみ るいか) メインシナリオ(第2、5、10、18話) どこかミステリアスな雰囲気を漂わせる女子高生。 実際彼女は非常に霊感が強く、 時折霊が憑依してしまう程。 そういう雰囲気もあいまってか、 クラスではあまり目立つタイプではない。 基本は物静かだが、たまに狂気な一面を見せる事も…。 ちなみにシリーズで唯一マンスマに参戦している。 3.河野 知樹(こうの しるき) メインシナリオ(第3、8、15話) 修斗の大親友。 とても勝気で、明るく積極的。 しかし意外と冷静に物事を分析したりと、 物語の要所要所で重要な役割を果たす。 作中は描かれてないが、 実はテニス部であり県内でも有数な選手。 4.岸本 光(きしもと ひかり) メインシナリオ(第6、17話) 亜理美といつも一緒の仲良し2人組の1人。 とても頭が良く、性格もしっかりしてる。 おっちょこちょいの亜理美の面倒をいつも見てる。 実は幼い頃からアニメが大好きで、 それがきっかけで亜理美とは仲良くなる。 5.向谷 亜理美(むこうたに ありみ) メインシナリオ(第11、17話) 光といつも一緒の仲良し2人組の1人。 少しおっちょこちょいで、頭も良くない。 ドジも多く、光にいつも世話を焼かせている。 小さい頃からアニメが大好きなのだが、 中学生までその趣味を隠していた。 しかし今ではその趣味をフルオープンにし、 自由奔放に生きている。 6.名取 泰紀(なとり たいき) メインシナリオ(第9、13話) 水泳一筋の体育会系高校生。 とても爽やかで、水泳の実力も申し分ない。 そしてとても優しい心を持っている。 実は作中ではとある理由で、 登場人物達の学年は描かれないのだが、 唯一の後輩キャラである。 7.花原 実由(はなはら みゆ) メインシナリオ(第14話) クラスでは明るいグループに属しており、 とても明るく社交的な性格。 何故か累花とは仲が良い。 ミーハーで、強豪部活の追っかけをしている。 作中では脇役として、 ちょいちょい出演を果たしており、 14話では念願の主人公出演を叶えた。 サブタイトルリスト +... 第1話 トイレの花子さん ねぇねぇ…トイレの花子さんの噂…知ってる? 第2話 憑依する者 あそこにいるの…地縛霊だ… 第3話 神隠し 僕はここにいるよ…僕はここに--- 第4話 デスサイト その占いの結果通りに死んじゃうんだって♪ 第5話 蘇り 死んだ人に…もう一度会いたい… 第6話 人形の怪 ねぇねぇあーそーぼー!遊んでくれないと殺しちゃうよ? 第7話 心霊写真 俺の肩に、なんか写ってるっぽくね…? 第8話 悪霊オヤジ 今すぐここから立ち去れぇ!ぶち殺すぞぉ! 第9話 プールサイドの悲劇 僕はあの日、大好きなプールで溺れ死んだ。 第10話 桜の木の下で もし恋が成就しなかったら…呪い殺されるの… 第11話 アニメであった怖い話 アニメの時間だよ♪今日はどんなお話かな? 第12話 面 最近通り魔がうろついてるって噂あるだろ…? 第13話 十三階段 13段の階段はね…死刑台の階段の数と一緒なんだって… 第14話 迷い娘 あの日迷子になった私の目に写ったのは、どこまでも広がる見知らぬ世界の恐怖だった… 第15話 扉の向こう その扉の向こうの世界…果たして本当に今までの日常ですか? 第16話 化学室の秘密 もう少し…もう少しで完成する… 第17話 ドッペルゲンガー 早くしないと!ドッペルゲンガーが自我を持ち始めたら… 第18話 まり子ちゃん ま〜りこちゃ〜ん♪出〜てお〜いで〜 第19話 守護霊たち 前編 明かされるこの世界の真実… 第20話 守護霊たち 後編 この世界は…きっと… 作品を読む
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『学校であった怖い話S』こっそりお喋り 【ゲーム】学校であった怖い話S(PS) 【作者名】つぶら 【完成度】更新中(08/07/11~ ) 【動画数】 【part1へのリンク】 【マイリストへのリンク】http //www.nicovideo.jp/mylist/7553673 【備考】 名前 コメント
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【ゲーム】学校であった怖い話S(PS) 【作者名】めっと 【完成度】更新中(08/07/14~ ) 【動画数】 【part1へのリンク】 【マイリストへのリンク】http //www.nicovideo.jp/mylist/7571710 【備考】 みどころ +... 名前 コメント
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学校であった怖い話。 ◆devil5UFgA ?トイレの花子さん ◆ 曰く、特別教棟の女子トイレには『花子さん』なる人物が居座っている、とのこと。 南ことりがその噂を聞いたのは、単なる偶然のことだった。 何処にでもある、学校であった怖い話。 真偽は定かで無いと言いつつも、誰も信じてなど居ない与太話。 『友人の友人から聞いた話』が繰り返されることで、気づけばその友人が話の当事者そのものになっている矛盾。 普段ならば、その場で怖がって、次の朝には忘れてしまうような物語。 しかし、今の南ことりは普段の南ことりではない。 ことりが『自分は普段の南ことりに過ぎない』と思うとしても。 現実のことりは、聖杯戦争という言葉が魚の小骨が喉に引っ掛かったように心に残っている。 「花子、さん……」 あるいは、その聖杯戦争という概念を飲み込んでしまえば、楽になるのかもしれない。 しかし、『願いを叶える紅い月』と『月で行われる願いの闘争』を同一に結びつけることが出来ない。 正確に言えば、それを結びつける勇気が、現在のことりはない。 色々なことが、起こりすぎた。 一度、一度だけでも逃避に逃げた心は、簡単に現実に向い合ってはくれない。 忘れようと努めることは、すなわち忘れるために何を忘れるか常に思い出そうとすること。 ことりの心に、日常の中に潜む異常がじわじわと侵蝕してきていた。 『……』 小さな背中が日に日に縮こまっていく姿を見つつ、アーチャーのサーヴァントは行動を起こさなかった。 その小さな背中を、外敵の恐れから守ってはいる。 事実、這い寄るように訪れる小さな魔は撃ち落としている。 クラス固有のスキルである単独行動を持つアーチャーならば、ことりへ負担を与えずに戦闘行動を取ることが出来る。 もちろん、それも相手次第だが、現在この東京に蠢く魔物ならば問題はない。 そう、外敵からは幾らでも守ることは出来る。 今、南ことりを苦しめているのは、南ことりの心だ。 いかなる時でも、己の罪を責めるものとは、己自身である。 己自身が己自身に対して嫌悪を覚えぬのならば、それは決して罪ではない。 『マスター、そろそろ教室に戻ったほうが良い。 休憩も終わりだ』 ある種、それはヴィンセント自身がそうあって欲しいと願う主張にすぎない。 罪を裁く者は己であって欲しいという願望。 罰を与える者は己であって欲しいという幻想。 「あ、そっか……ありがとう、アーチャーさん」 ことりの声は、挙動は、日を追うごとに鈍くなっていく。 その変化に対して、ヴィンセントは何も働きかけない。 ギチギチ、と音を発てていることりの心に対して、何の言葉も与えない。 気遣ってはいるが、何もしない。 『――――オンッ!!!』 そんな二人の、静かな空気の中で一つの吠え声が響いた。 透き通った声は、この淀んでいた学校の空気を塗り替えてしまうようなもの。 この世に存在するものには必ず『流れ』というものがある。 生物にとっての血流であるように、惑星に対するライフストリームであるように、だ。 そう言った流れの中で『淀ませていた』ものが、追い出されるような感覚。 ヴィンセントは一度だけことりを眺め、気付かれぬようにその場を去った。 ◆ 「いい店だ、蒐集心というものを煽る」 ニヤニヤ、と。 顔面に嘲笑を貼り付けた髭面の中年男性がへと向けて、穏やかな笑みを向けて槙島聖護は語りかける。 「『大衆の理解力は小さいが、忘却力は大きい。彼らは熟慮よりも感情で考え方や行動を決める』」 一文を諳んじるその様は、凪を迎えた海面のように静かなものだった。 長く細い足を組み換え、形容しがたい異様さを発するその男性。 『アドルフ・ヒトラー』。 恐らく、激動の世紀たる20世紀において世界で最も有名な政治家。 嘲りを深めるヒトラーと向かい合い、槙島は柔らかく唇を動かし続ける。 「『その感情は単純であり、彼らが望むのは、肯定か否定か、愛か憎しみか、正か不正か、真か偽かのわかりやすさだ』」 神狩屋は眼鏡の奥の細い目を伏せ、珈琲を口にした。 フェイト・アーウェルンクスも同様だが、唯一の違いは珈琲を口にした瞬間に顔をしかめたということだ。 三人を代表するように、槇島は言葉を滑らせる。 「第三帝国総統アドルフ・ヒトラーの供述を記した『わが闘争』の一節。 と言っても、あの『奇書』と呼ぶのも躊躇う、その場の想いをただ書き連ねただけの『報告書』。 ナチス党員と支持者……いや、当時のドイツ国民の住居にはその本が一冊は存在したというそうだ。 思想や支持に関係なく、ね」 「政治家にとって舌は二枚あって当然のもの……と、格好をつけてみても、所詮は思想書の体も成していない。 実際のところは、『講義の資料』の名目で買わされる教授の出版本となんら変わりもない。 後は、まあ……証明書だよ、変な思想を抱いていないことに対するな」 つまるところは、『政治資金を必要としたナチス』と『ナチスの取締を回避したい国民』の思惑の合致というのが真相だ。 ニタニタと笑みを深めて言葉を紡ぐ。 あらゆる事象を否定せず。 あらゆる事象を肯定することで。 あらゆる事象を嘲笑う存在。 名状しがたき嫌悪感を抱かせる存在を前にして、平常心は保てる。 しかし、それでも心の奥底に染み込んだ 同時に、神狩屋は得体の知れない感情を抱いていた。 理解できないが、懐かしい感情でもあった。 「さて、いらっしゃい……というべきかな。 申し訳ないけど、今は臨時閉店なんだ。 つまり、貴方は私的な客人と考えていいのかな?」 神狩屋が槇島から対応を受け継ぐ。 明らかなる、神的な異端を前にしても槇島と神狩屋の態度は変わらない。 変わらないように、努めている。 目の前の不定形の異形は慇懃無礼に口を開く。 「私的といえば私的か、あるいはお前たち聖杯戦争の参加者という役割を考えれば公的と言うべきか? なんにせよ、此度の聖杯戦争において槍兵 ランサー の位階、そして、悪魔 THE DEVIL を象るサーヴァントだ。 もはや、隠す必要もないだろうが……やはり、礼儀として真名は隠させていただこうか」 ランサーのサーヴァント、すなわちアドルフ・ヒトラーは嘲笑を隠そうともせずに言い放った。 アドルフ・ヒトラー。 槙島聖護も、神狩屋も、フェイト・アーウェルンクスも。 その顔には見覚えがある。 二十世紀の怪傑の顔写真と演説映像は世界中に出回っているのだから。 おまけに、ご丁寧に鉤十字 ハーケンクロイツ まで掲げているのだ。 ここまで隠す気もなければ、逆に何かしらの罠を疑ってしまうほどだ。 「ランサーのサーヴァントということは宝具は、聖槍なのかい?」 「おっと、我が神聖にして魔性の槍も見せることは出来んぞ? そんなことをしてしまえば、さすがに、我らが姫に大目玉を食らってしまう」 槇島が興味深そうに尋ねると、嘲笑を消さずにヒトラーは応える。 そして、何を言うでもなく余っていた椅子に腰掛ける。 礼儀も何もない無礼な行いに対して、しかし、咎めるものは居ない。 「さて、いい店だ。いい店だが、私の蒐集欲を完全に満たすものとなると……難しそうだな」 「あの第三帝国が所持した、数々の神秘を求められれば頭を下げて謝るしか無いね」 「おぞましき『宝物庫 アーネンエルベ 』に秘蔵したという聖遺物、興味深いものだよ」 暴言にも近い言葉を、これまた取り繕う様子もなく口にするヒトラー。 対して、相変わらず怒りというものを浮かべない二人の男。 恐怖にも似た異常を感じ取っているが、それを表面には出さない。 「それじゃ、つまらないものだけど、お客さんに珈琲でも――――」 「僕が入れる」 神狩屋の言葉を引き継ぐ、というよりも半ば奪い取るようにフェイトが言葉を発した。 神狩屋は目を丸くしてフェイトを眺め、フェイトは手元の珈琲を眺める。 「セイバーのマスター。君の珈琲は……少しばかり、不精すぎる」 「……お願いしようかな」 苦笑を浮かべて、上げた腰を落とした。 そして、店主にして、ホストとして、招かれざる客であるヒトラーへと語りかける。 「それでは、貴方の目的は?」 「目的など無いさ。 ただ、ありとあらゆる事実が沈んだ深海から浮かび上がり、海面に揺蕩う泡の如く、弾けて消えるのみ…… そう、我々サーヴァントの有り様に忠実であるだけだ」 煙に巻くランサーに対して、柔らかく微笑む。 この微笑みが、あらゆる事象に対する興味の無さに似たものだと、ランサーはもちろん槇島も感づいている。 そのままにフェイトが入れてみせた珈琲に口をつけ、そこで初めて目を見開いた。 「これは……」 その後、僅かに苦笑を零す。 この珈琲を入れられるのならば、自分のお座なりなものは飲みたがらないだろう。 「さて、『噂』のことだけど……呼ばれたと言っていたね」 「フハッ!」 槇島の言葉に、ランサーは演技がかった笑みで応える。 『呼ばれた気がした』という言葉。 単なる冗談と流すことも出来るが……何やら、含みがある言葉だ。 「『ペルソナ様』のお話をしていたのだろう? あらゆる事象には、物語には、原典というものがある。 そこを辿れば真実が見えてくる……そして、真実が訪れる」 だから、と。 ランサーは付け加えて、張り付いた嘲笑をさらに捻じ曲げた。 「お前たちにその気がなくとも、私のことを知りえなくとも、現実として、私は現れた。 口にした言葉は決して腹の中に戻りはしない……気をつけるべきだよ」 「世界というものは、人間の心の奥に眠る言葉で形作られているからね」 その言葉に神狩屋が引き継ぐ。 気に入ったのか、何度も珈琲を口に運んでいる。 そして、何かを求めるように笑ってみせた。 今までの笑みとは、少々趣の異なる笑みだった。 「声にしてしまったもの、あるいは、文字にしてしまった言葉は、心の中から飛び出た泡…… 泡が吹き出て、はじけて、それは現実へと浮き上がる。 ある意味では、現実は神秘で作られているとも言えるし、全てが現実である以上、世界には神秘なんてないとも言える」 「素晴らしい」 瞳の奥を覗きこむような目で、ランサーは神狩屋を見つめる。 視線を逸らさずに、柔らかく笑ってみせる。 「では、一つ、物語を暴いてもらおうか。 テーマは……学校であった怖い話。 我が姫に近しい場所で眠っている、我が欠片を……どれ、解き明かして見せてもらおうか」 ◆ 「はぁ……っと」 思わず溜め息が漏れ、それを是正するように背筋を伸ばした。 良くないことだ。 暗い感情で支配されては、いけない。 しかし、伸ばした背筋もすぐに猫のように丸まっていく。 周囲を見渡す。 空々しいほどに、穂乃果の記憶にある日常と同一の世界だ。 だからこそ、僅かに生じる違和感が際立って見える。 例えば、今。 人々が賑わっている購買から眼を離し、別の場所を見てみるとしよう。 例えば、使う人間の少ない特別教棟の一階トイレの窓を眺める。 すると、ぺたり、と。 小さな、小さな、小さな手を幻視した。 「……ッ!」 穂乃果は、ふるふる、と頭を振った。 頭がおかしくなりかけているのだ。 短い人生の中でも、衝撃的な出来事がこの短期間に起こりすぎた。 自身の揺れる気持ちを宥めるように、パック牛乳にストローを突き刺した。 優れない気分のまま、廊下を歩いて行く。 昼休みも、もうすぐで終わってしまう。 本来なら憂鬱になるところだが、授業中は教師が考えることを与えてくれるために、多少は楽な気分になる。 さて、いくらか歩みを進めていけば、人集りが見えた。 グラウンドに面した窓に、群がるように少女たちが集っている。 不思議そうに眺めながら、穂乃果は見知った顔に語りかけた。 「どしたのー?」 穂乃果はパック牛乳をストローで飲みながら、窓辺に人垣を作り上げたクラスメイトに問いかけた。 一人の女生徒が振り向く。 年頃の少女らしい柔らかな頬を緩ませた、締りのない顔をしている。 恍惚、と言い換えることも出来る。 いきなりの表情に、半ば『引いた』ように穂乃果は後ずさった。 「ワンちゃんだよ、ワンちゃん」 「犬?」 つまり、犬が迷い込んだらしい。 ただ、それだけの話。 しかし、本来ならば存在すべきでないモノが存在するということは非日常の香りだ。 代わり映えのしない、退屈だが幸せであるべき日常のちょっとした変化に女子高生が浮き足立っている、といったところだ。 穂乃果は身をかがめ、女子高生の群れを進んでいく。 「よいしょ……っと」 「ほら、あそこ。結構おっき――――」 ひょい、と。 女生徒の言葉を聞きながら、人垣の間から首だけを出してグラウンドを眺めたその瞬間。 「―――――!!!?!?」 牛乳を飲んでいたことも忘れて、穂乃果は激しく吹き返す。 気道を通っていた牛乳は逆戻りし、鼻へと書け登っていく。 つん、とした痛みが眉間に走り、身をかがめる。 苦しげに咽る穂乃果を尻目に、生徒たちは食い入るようにグラウンドを駆けまわる『白狼』を眺める。 「かわいー……!」 「毛並、すっごい艶々してるよ」 「首輪してないから野良? あんなに小奇麗なのに?」 口々にはしゃぐ生徒たちの声を背中に受けながら、穂乃果は滝のように汗を流す。 あの犬は、いや、さらに正確に言えば狼なのだが、普通の犬ではない。 偉業を成し遂げ、崇められた英雄の魂なのだ。 早太郎の猿神退治に代表されるように、動物が英雄となることはさして珍しいことではない。 サーヴァントと呼ばれる役割に押し込められて顕界した英霊。 白狼のサーヴァントの主こそが穂乃果なのだ。 「なんで……?」 咽た呼吸も落ち着いたところで、穂乃果は脳内に無数のクエスチョンマークを浮かべる。 元々、奔放な癖のある白狼のアマテラスだ。 しかし、性根が歪んでいるわけではない……はずだ。 直感に近いものだが、悪い存在ではないと思える。 そのアマテラスがここに現れた。 何か嫌な予感がした。 『オンッ!!!』 アマテラスが吠え、風が走った。 憂鬱な想いの中で、清涼な風が心を撫でるように穂乃果に吹いた。 ◆ 少女は、弾かれるように外へと飛び出た。 音ノ木坂学院の制服とは異なる、白と赤の服を纏った、特徴の薄い顔をした少女だった。 自身の自宅とも呼べるトイレを眺める。 殆ど無意識な動きだったため、自らの城に戻ろうとする。 あの『吠え声』は、嫌なものだ。 綺麗で、澄んでいて、正しいものだ。 なんて――――嫌な音。 自身の存在を否定するような、それでいて奥底にあるものを肯定してくる音。 表面上の淀んだ物を否定し、奥底に眠る澄んだものを呼び戻してくる音。 嫌な音だ――――己を変えてくる、嫌な音だ。 少女はトイレへと戻ろうとし、ふと、背後に誰かが立っていることに気づいた。 赤い外套を纏い、重厚で無骨な銃を掲げている、昏い男だった。 悪寒が走った。 今度は、先ほどの音のような、柔らかな不快感ではない。 純粋な恐怖から生じる、少女を急かし立てる悪寒だ。 男――――ヴィンセントは銃口を少女へと向ける。 赤と白で構成された衣服を纏った少女は、ヴィンセントから逃げるように、怯えるように後ずさる。 しかし、その脚はすぐに止まることになる。 『オンッッ!!』 再び、鋭い吠え声が響く。 後ずさった足をピタリと止める。 前門の狼、後門の虎と言った風体だ。 少女――――『トイレの花子さん』は邪な存在だ。 そして、狼の遠吠えは聖なるものであり、邪を撥ねつける力を持っている。 害獣退治の逸話から生まれる一種の概念的な力だが、現実、トイレの花子さんには大きな障害となっている。 「……」 ヴィンセントは、明らかに『不味い』相手だ。 『まつろわぬ民』であり『悪霊』にすぎない花子さんと比較して、『英霊』であるヴィンセントはまさしく別格の存在。 まともにぶつかり合えば、死は免れない。 『なんで……』 「何故、と聞くか」 ヴィンセントはトリガーを絞る。 銃口から銃弾が飛び出し、花子さんの肩の肉をえぐった。 花子さんは苦痛に顔をしかめ、しかし、不思議そうに傷口を眺めた。 目の前の存在、英霊ならば花子さん程度は一撃で殺してしまうと思っていたからだ。 しかし、銃弾は大きな威力を持っていなかった。 「この場所では生命の流れが澱んでいる、そして、お前はいつか生命を刈り取る……いずれ、私のマスターにも及ぶ。 ならば、例えマスターの選択でもなくとも――――私はお前を殺さなければいけない」 『まだ、まだ……殺してない』 「単なる時間の問題だろう」 ヴィンセントは、カツカツ、と地面を叩いて花子さんへと近づく。 あの銃弾に、花子さんを即死させる力はない。 正確に言えば、まだその力は宿っていない。 『罪と罰 デス・ペナルティ 』、ヴィンセントの宝具は生命を奪うことで力を増していく。 現在の罪と罰では、低級とはいえ悪霊という神秘である花子さんを殺すことは出来ない。 だが、ヴィンセント自身の膂力ならば別だ。 罪と罰を鈍器として扱い、殴り殺すことは出来る。 「……そう、時間の問題だ。 いずれ、わかりきった結果が来る」 ヴィンセントは顔をしかめた。 現実を見つめずに、世界に溺れる南ことり。 どれだけ心地よくても、溺れていれば、やがて息が出来なくなる。 目の前の悪霊が、その歪んだ在り方として、殺人という当然の結果を生み出すように。 南ことりもまた、いつまでも理想という海に浸り続けることは出来ない。 呼吸を行うために、いつかは海面から顔を出さなければいけない。 その時に、果たしてことりは正気を保っていられるだろうか。 「……いつかは向き合うことになる、己の罪と、な」 そう言って、ヴィンセントは罪と罰を掲げた。 勢い良く振り下ろされる罪と罰。 花子さんの頭蓋を砕いて余りある一撃を前にしても、花子さんは動けなかった。 死という圧倒的な恐怖を前にしては、悪霊と人間は大きな違いはないのだ。 「――――ァァァ!!」 その時だった。 ヴィンセントと花子さんの頭上から、甲高いが力に溢れた叫びが聞こえた。 瞬間的にヴィンセントは後方へと下がる。 花子さんとヴィンセントが向かい合った空間、その中心に一つの影、あるいは光と呼べるものが舞い降りた。 一も二もなく、至近距離に現れた新手に対してヴィンセントはトリガーを引く。 「ハァァァッ!!」 新手は『銃弾を掴む』と同時に、槍めいた右前蹴りをヴィンセントの腹部めがけて叩き込む。 ヴィンセントは後ろへと跳ね跳びながら、左手で払い落とそうとする。 しかし、左手がその脚を掴みかけた瞬間、ピタリ、と止まる。 タイミングがズレ、体勢が僅かに崩れる。 新手の右脚が動きを再開し、ヴィンセントの腹部に触れてから、押し出すように柔らかな蹴りを入れてきた。 痛みは、ない。 「待った!待った!」 白と桃を貴重とした服の上に黒いベストを纏った少女は、赤桃色のポニーテールを揺らしながら新手は叫ぶ。 気配でわかる、間違いなくサーヴァントだ。 花子さんとヴィンセントの間に割って入ったそのサーヴァントは両手を伸ばして『待った』をかける。 「私がやるから、待って!」 「……?」 「貴方じゃ殺しちゃうから……殺しちゃうから、待って!」 要領を得ない言葉を聞きながら、『罪と罰』を掴む手に力を込める。 しかし、トリガーには指をかけない。 その様子を見たサーヴァントは、笑みを浮かべた。 ふと、顔を逸らしてしまうほど、温かい笑みだった。 その笑みはヴィンセントではなく、花子さんへと向けられる。 「……大丈夫だよ」 『……?』 「変わることは怖くないし、元に戻ることは怖くないよ。 最初は、そうだったんだから。別に、おかしなことじゃないんだよ」 ヴィンセントへと背中を見せる。 しかし、隙はなかった。 襲いかかれば、代わりにヴィンセントの顔面へと拳が叩き込まれる。 そんな予感がした。 魔獣の因子を発動させ、モンスターへと変態すれば別かもしれないが。 「……ね?」 『……』 そう言いながら、新手のサーヴァントは手首につけたブレスレットへと指を伸ばす。 薄桃色の光が溢れた。 花子さんの身体を、その光が包んでいく。 同時に、昏い煙が花子さんの身体が出て行く。 サーヴァントは、ブレスレットの飾りを回しながら、光を発しながら、言葉を続けた。 「知ってるよ、お母さんから聞いたんだ」 『……え?』 「トイレには、女神様が居るって。 わたしを産む時も、元気な子を産めますようにって、お掃除をしてたんだって。 わたしを産んだら、死んじゃうかもしれないぐらい身体が弱いのに、掃除をしてたんだって」 昏い煙が、サーヴァントを攻めるように包みだす。 サーヴァントは、花子さんへと向かって手を伸ばした。 「ありがとう」 『……』 「わたしを元気に産んでくれて……お母さんを、殺さないでくれて。 ごめんね。 こんな風に、汚しちゃって。 貴女は、幽霊じゃなくて、神様なのにね」 光が強さを増した。 「本当は、大事にしなきゃいけないのに……トイレの神様は、女の子を守ってくれるのに、ね」 強く、強く、強く光り――――やがて、花子さんの姿が消えた。 そこには、人形と花のようなものが落ちていた。 薄汚れてところどころ体の一部が欠けた人形と、すっかりしおれて枯れ切った花。 淀んでいた生命だ。 「……」 「……」 その人形と花を見つめた後に、サーヴァントは目を伏せ、ヴィンセントへと向き合った。 ヴィンセントは銃を下ろした。 「正体は、知らん……だが、私のマスターと近しいものだとはわかる」 「きっと、そうだと思う」 お互いが、お互いに自身のマスターと相手のマスターの関係に感づいた。 刃を交えるつもりはない。 「何も言えない」 「うん、わたしも何も言えないから、何も言わなくてもいいよ。 なにか言ったら、マスターを裏切っちゃうから」 そんなことしたら今より嫌われちゃうからね、と。 苦笑混じりにつぶやいた。 ヴィンセントはマントを翻し、ことりの元へと戻った。 恐らく、目の前のサーヴァントもことりの親友へと戻っただろう。 同時に、あの強烈な光のことを思い出していた。 柔らかな光だが、特別な光ではなかった。 恐らく、人間が持つ光だ。 きっと、あの光を誰もが持っている。 だから、あの光によって生まれる闇も、誰もが持っているのだろう。 トイレの花子さんが、正しい一面を持っていたように。 トイレの花子さんが、淀んだ一面を持っていたように。 ――――自身のマスターであることりが、昏く澱んでいるように。 ◆ 「それでは、総統の期待に応えて…… 普遍的な『風土信仰』が、細部がオミットされて『噂』に変わる例を一つ。 題は『トイレの花子さんの荒御魂』、祟りというもので」 神狩屋は相変わらずに穏やかな目つきで言葉を紡ぐ。 柔らかな言葉を耳に心地よく、毒すらも受け入れてしまいそうな声色だった。 薬も毒も興味のない神狩屋の在り方が生み出す、他者が意識しては決して出すことの出来ない特殊な声色なのだろう。 「『厠神信仰』はご存知かな?」 「ああ、勿論」 「厠……トイレの神様かい。日本の風土的な宗教と聞いているけど」 頷いた槇島と、確かめるように問いかけるフェイト。 ヒトラーはといえば、相変わらず、嘲笑を貼り付けて黙したままである。 眼鏡の奥の瞳を優しげに染め、神狩屋は頷いた。 そして、言葉を続ける。 「水場であり下水に繋がる『厠』は、風水的にも神話的にも大きな意味合いを持つんだ。 厠は最も身近な『境界線』、厠は『あの世』と近いために穢れが非常にたまりやすいんだ。 だから、人々は厠に大きな意味を求め、汚い場所であるからこそ清潔を求めた。 その場が穢れていることは、『この世』と『あの世』の境界がずれて、良くないことが起きると考えられているからね」 神狩屋は続ける。 ヒトラーは嘲笑を貼り付けたまま、珈琲に口を含んだ。 「そして、この世で境界に近づく瞬間は『生誕』と『死亡』……だから、厠信仰には妊婦と赤子とは関係が深い。 身重の女性が精を出して厠掃除に励むことは、むしろ推奨されていたほどさ。 『出産』という大仕事を抱えている妊婦にとって、身近に存在するあの世との境界を清めることは大事な仕事なんだ。 穢れがたまれば、良くないことが起こるんだから。 ただ、それでもやはり万全とは言えない。どれだけ綺麗にしても、やはり手の届かない場所というものはある。 だから、次善の策が必要となる」 そこで、神狩屋は言葉を切り、珈琲に口をつけた。 フェイトが入れ直したその珈琲に頬を緩ませる。 ゆっくりとした動作でカップを元に戻し、講釈を続ける。 元々の性質として、話したがりなのだろう。 「つまり、『人形』という代替物。 どの文化に置いても『穢れ』は人形に任せることが多い。 『身代わり』としての人形だね。 流産した子供の供養に人形を使われることは、いろんな地方でもあるから」 「こけし人形に関係する『子消し』の俗説は、そこまで間違っていなかったことかい?」 「俗説は俗説だけどね」 槇島の言葉に、神狩屋は笑ってみせた。 『こけし人形は身売りに出した子供を思って作った人形』といった説ははっきりとした確証がない。 「俗説というよりは、創作話が広まってしまったって言うべきかな。 確たる証拠がない以上は、単なる言葉遊びの域は出ないよ。 っと、話がズレた上に、前置きが長くなってしまったね」 本当は『水子とヒルコ神』の関係性を『人形』という要素を踏まえた上で語りたいのだけど。 神狩屋はその言葉を飲み込み、本題に移った。 すなわち、『トイレの花子さん』だ。 「怪談――――つまり、少年少女達の噂話である『トイレの花子さん』も、この厠神信仰に大きな影響を受けているんだ。 トイレに人形や『造花』、すなわち生命の代わりが置かれることは風土民話や厠神信仰として何ら不自然ではない。 ただ、厠信仰の薄れた現代では不思議に映ってしまうんだ。 花と人形が組み合わさり、厠神信仰における妊婦の存在。 ここまで来て男性の存在が浮き上がることはあり得ない、よって、『花子』という名前を持つ『少女』が生まれる」 少女であることには意味がある。 もちろん、トイレの花子さんの噂話をし始めた者が少女だったからかもしれない。 しかし、物語には必ず『原典』というものが存在する。 骨格が必要であり、それは噂話のような簡単なものでも例外ではない。 「そして、『排泄行為』は『出産行為』としての類似性を所持している。 排泄物が汲み取られ肥料になる排泄行為、大地に生命が満ちる出産行為。 互いに大地母神へと直接的に関わる行為だ。 また、大地母神による『生誕』・『出産』の要素とは別の部分で――――厠には『死』がついて回る」 神狩屋は声のトーンを落とす。 知識は豊富だが、語りはそれほど秀でているわけではないようだ。 「厠っていうのはね、本当に『死』に近い場所なんだよ。 ただでさえ、境界線として見られているからね。 特に、日本という場所では『を水に流す』、いわゆる水洗式の厠は古事記のある一節を連想させる」 「『ヒルコ神』、日本神話における水子の象徴だね……そういえば、平安の時代にも水洗トイレがあったらしいね」 「そう、日本の一部の層においては『厠』は『出産』と同時に『堕胎』を強く連想させるんだよ。 だから、厠を神経質なまでに気を使った。 『厠』に宿るものは、神であると同時に、絶対に『死』を司る化け物になるんだ」 話す言葉の物騒さとは裏腹に、神狩屋は柔らかく笑った。 「本来は造花と人形の象徴であり、大地母神の化身とも言えるはずの『トイレの花子さん』。 彼女に荒ぶる神とも言える、あまりにも物騒な話がついて回ったのは、そんな理由なんだね」 ◆ 突然、倦怠感が海未の身体に生まれた。 魔力の消費だ。 海未の召喚したサーヴァントはランサー、アーチャーの持つ単独行動スキルを持っていない。 ある程度の動きを行えば、必ず海未の消費に繋がる。 覚悟していたことだ、なんてことはない。 僅かに歪めた顔をすぐに戻し、ピン、と背筋を伸ばした。 「……」 背後に、気配を感じた。 しかし、そこに視線を向けても誰も居ないだろう。 さすがに慣れてきた感覚。 言葉にせず、背後の存在へと語りかける。 「サーヴァントでしたか?」 『サーヴァントじゃなくて、サーヴァントが居たよ』 園田海未は眉をひそめる。 背後の存在、すなわち、自身の召喚したサーヴァントは度々要領の得ない言葉を繰り出してくる。 ようするに、説明と呼ぶには一言が足りないのだ。 ランサーのサーヴァント、キュアラブリーは少々正直すぎる嫌いがある。 自身の親友とよく似た、直情的な、明るい少女だ。 「……わかりやすくお願いします」 『私が感じたのはサーヴァントじゃなかったけど、そこには別のサーヴァントが居た。 ――――きっと、そのマスターは……』 「わかっています」 園田海未は目を伏せ、長く息を吐いた。 分かっている。 ここには、自分以外にも聖杯戦争の参加者が居る。 そして、その参加者もおおよその見当がついている。 認めたくないが、認めなければいけない事実。 恐らく、南ことりは聖杯戦争に参加しているマスターだ。 方針がどうであれ、どのような経緯があれ、『参加者』としてカウントされているのは間違いない。 「……ことりを尾けましょう」 『心配だから?』 「事件があったようです……爆破事件だとか。 別の学校だと、午後の授業を打ち切って集団下校を行ったとか」 昼休み中に、知り合いが言っていたことだ。 Twitterだったか、LINEだったか。 友人とのSNSを通して知り得た情報の又聞きだ。 爆破事件。 それは、聖杯戦争の一端かもしれない。 海未の脳裏に嫌な想像が生まれる。 それは、穂乃果が、ことりが、真姫が、花陽が、凛が、絵里が、希が、にこが。 μ sのメンバーが聖杯戦争に巻き込まれる想像。 そして、生命が消えていく光景。 身体が震えた。 そんな現実だけは、絶対に我慢できない。 『心配なんだね、本当に』 「心配がないわけ……ないじゃないですか」 海未は平静を装って口にする。 しかし、内に眠る激情は隠し切れない。 辛いのだ。 穂乃果とことりが、普通に接している姿を見ることが、何よりも辛いのだ。 本来あるべき姿を、海未は壊した。 その引き金を絞ったのは、海未だ。 壊した一因は、海未なのだ。 だから、海未はあの二人の側に近寄れなかった。 優しいものだから、歪みに気づいてしまう。 「……ランサー」 『何?』 「私は、貴方のことがあまり好きではありません。 脳天気で、図々しくて、正しいからと平気で言葉を口にする」 『……手厳しいなぁ』 「それでも……恥を忍んでお願いします。 貴方を、英雄だと信じて」 たはは、と恥ずかしげに苦笑を浮かべるキュアラブリー。 そのラブリーに向けて、海未はつぶやいた。 今にも消えそうな、か細い感情だった。 「私達を、助けて下さい」 【B-3/千代田区 音ノ木坂学院前/1日目 昼・夕方】 【高坂穂乃果@ラブライブ!】 [状態]健康、精神的動揺 [令呪]残り三画 [装備]なし [道具]制服 [所持金]一般女子高校生のお小遣い程度 [思考・状況] 基本行動方針:????? 0:どうすればいいのか、わからない。 [備考] ※ ジョーカー討伐クエストについて把握しました。 ※ 聖杯戦争について、資料で把握しています。 【アマテラス@大神】 [状態]健康 [装備]三種の神器 [道具]なし [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:????? 0:穂乃果と穂乃果の大事なものを護る。 【園田海未@ラブライブ!】 [状態]魔力消費(小) [令呪]残り三画 [装備]なし [道具]制服 [所持金]一般女子高校生のお小遣い程度 [思考・状況] 基本行動方針:????? 1:ことりがマスターであるか確かめる。 【愛乃めぐみ/キュアラブリー(ランサー)@ハピネスチャージプリキュア!-人形の国のバレリーナ- 】 [状態]魔力消費(小) [装備]プリチェンミラー、ラブプリブレス [道具]なし [所持金]一般女子中学生のお小遣い程度 [思考・状況] 基本行動方針:海未のことは守りたいし、誰のことも犠牲にしたくない。 1:海未に従う。 【南ことり@ラブライブ!】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]なし [道具]制服 [所持金]一般女子高校生のお小遣い程度 [思考・状況] 基本行動方針: 1:日常を謳歌する。 ※ ジョーカー&バーサーカーの情報を確認していません。確認する気もありません。 【ヴィンセント・ヴァレンタイン(アーチャー)@FINAL FANTASY Ⅶ】 [状態]魔力消費(微) [装備]罪と罰(デスペナルティ) [道具]なし [所持金] なし [思考・状況] 基本行動方針:マスターを守る。 1:マスターを守る。 ◆ 神狩屋の薀蓄が終わった頃。 気だるげな表情で、カーズが現れた。 「これは、そいつの犬か?」 カーズは室内へと向かって、巨大なボールのような何かを放り投げる。 いや、それはボールではなかった。 手足がもぎ取られ、不自然なまでに、頭部が鼻先まで胴体に打ち込まれた人間だった。 「おお、ドノヴァン! 死んでしまうとは情けない!」 「……総統、閣下。生きております」 ぷはっ、と。 頭部を引きぬいたヒトラーへと切れ切れの声をかける。 今にも死んでしまいそうなほど顔を苦痛に染め、しかし、その唇には張り付いたように嘲笑が浮かび上がっている。 「それでは、サーヴァントは見つかったということかね?」 「……はい」 ドノヴァンは笑った、やはりその笑みは嘲笑だった。 ランサーはその情報をすでに知っている。 ドノヴァンもまた、ランサーだからだ。 ランサーは『アドルフ・ヒトラー』であり、『最後の大隊』そのものであるからだ。 全てを知っている。 ランサーは息も絶え絶えのドノヴァンを無視し、視線を向ける。 視線の先には二組の主従。 セイバー・カーズを従える神狩屋と、キャスター・フェイトを従える槇島。 ランサーは、口を開いた。 『物語の一片』を『確定』させる、言葉を世界へと解き放った。 「君たちが望むのなら、太陽の場所を教えてあげてもいい」 笑った。 ヒトラーが、フェイトが、カーズが、神狩屋が、槇島が、ドノヴァンが。 この場にいる全ての存在が笑った。 「諸君――――もう、物語は初めてしまっているのだよ。 白い太陽は現れ、星に眠った兵器は目を覚まし、光は照らされ初められている」 そう言って、ランサーはゆっくりと椅子にもたれかかった。 「聖杯戦争の物語はまだ途中だ……だから、貴様らの好きなように動かせばいい」 「君はブックを書かないのかい?」 「私は脚本家ではない、演出家だ。 どのような脚本であっても、私は私の思うように、物語の結末を変えずに、脚本を自分の好みに変えるだけさ」 槇島の言葉にランサーはなんでもないように応える。 槇島は、それならば、と会話の流れを受け取った。 「太陽は輝き、星は生命に溢れ、光は照らし続ける。 しかし、物語である以上そのままでは終わりはしない、変化のない物語なんて、つまらないだろう? 太陽は沈み、星は死に、光は――――やがて、闇に呑まれる。 そう言った物語にしないかい?」 「チープな物語だ、三流の物書きでも書けるものになりそうだな」 槇島の提案にカーズが笑う。 槇島は怒りを見せずに、やはり笑みを浮かべる。 「殺し合いをゲームとする馬鹿げた催しなんだ、チープなぐらいがちょうどいい」 槇島は、穏やかに笑った。 神狩屋もまた、笑った。 ランサーの顔には、嘲笑が張り付いていた。 肉食獣の捕食の際の表情は、人間の笑みによく似ているという。 【B-2/千代田区・古物商『神狩屋』/1日目 昼・夕方】 【鹿狩雅孝@断章のグリム】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]なし [道具]私服 [所持金]潤沢 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争のキャストとして動く。 1:情報を入手する。 2:ジョーカーとバーサーカーを倒して、報酬を手に入れる。 [備考] ※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。 ※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。 情報の精度については、後続の書き手さんにお任せします。 【カーズ@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]ダメージ(中) [装備]なし [道具]血の運命繋ぐ石仮面 [所持金]潤沢 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を手に入れる。 1:身体を癒やす。 2:ジョーカーとバーサーカーを倒して、報酬を手に入れる。 [備考] ※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。 ※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。 情報の精度については、後続の書き手さんにお任せします。 ※アマテラスを『太陽』に親しい存在だと認識しました。 ※切嗣(獣の槍)を憎しみを原動力に動く者だと認識しました。 【槙島聖護@PSYCHO-PASS】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]剃刀、釘打ち機 [道具]釘打ち機のマガジン×2 [所持金]裕福 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争を楽しみ、そのなかで様々な『人間』の意思を確かめる。 0.目の前の男(ヒトラー)に嫌な予感。 1.ジョーカーに強い興味。会って話してみたい。 2.NPCに意思を持つ者がいるか確かめる。 3.ルーラーや聖杯に意思があるならそれも知りたい。 [備考] ※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。 ※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。 少なくとも居場所の候補と容姿は把握、具体的な所業は知りません。 他の情報や精度については、後続の書き手さんにお任せします。 ※ルーラー、もしくはその上位存在が討伐令に思惑を挟んでいると推察。 手紙に書かれた情報の差異など参加者への扱いは平等ではないのではと考えています。 ※池袋近郊の女子校の教師として勤めるはずでしたが辞めました。 ※NPC相手に色々試す準備をしていました。釘打ち機はその一環です。 他にどんなことをしていたかは後続の書き手さんにお任せします。 【キャスター(フェイト・アーウェルンクス)@魔法先生ネギま!】 [状態]打撲、裂傷 [装備]指輪(魔法の発動体) [道具]なし [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:戦いと、強い意志を持つ人間を求める 1.ジョーカーに関心。ショーゴと共に探す 2.工房敷設に適した霊脈を見つける 3.NPCに意思を持つ者がいるか確かめる 4.ルーラーや聖杯に意思があるならそれも知りたい [備考] ※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。 ※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。 少なくとも居場所の候補と容姿は把握、具体的な所業は知りません。 他の情報や精度については、後続の書き手さんにお任せします。 ※ルーラー、もしくはその上位存在が討伐令に思惑を挟んでいると推察。 手紙に書かれた情報の差異など参加者への扱いは平等ではないのではと考えています。 【ランサー(アドルフ・ヒトラー)@ペルソナ2罪】 [状態]健康、魔力を消費。 [装備]ロンギヌス [道具]なし [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:愉しむ。 1:事件が起こって凄く愉しい。 [備考] ※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。 ※ジョーカー&バーサーカー組の容姿と情報を把握しました。 ※島村卯月をマスターとして認識し、マーズの容姿と宝具の一部を把握しました。 ※噂が広まっていることによって、スキル、『月に吠えるもの』の能力限界が拡張されました。 ※『月に吠えるもの』で召喚された『最後の大隊 ラストバタリオン 』の『仮面』は単独行動:Eを所持しています。 BACK NEXT 020 寿司を食えばぶん屋が儲かる 投下順 021 1/2 020 寿司を食えばぶん屋が儲かる 時系列順 021 1/2 BACK 登場キャラ NEXT 017 僕らは■■のなかで 高坂穂乃果&セイバー(アマテラス) :[[]] 園田海未&ランサー(キュアラブリー) :[[]] 南ことり&アーチャー(ヴィンセント・ヴァレンタイン) :[[]] 019 GOSSIP→PERSONA 鹿狩雅孝&セイバー(カーズ) : 渋谷凛&ランサー(アドルフ・ヒトラー) : 槙島聖護&キャスター(フェイト・アーウェルンクス) :
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バンダイより発売されたSFCソフトのこと。内容はホラー系サウンドノベル。 ある日主人公は、新聞部の部長が怪談特集を組むため、7人の生徒から怪談を聞くことになる。しかしそこには6人しか現れなかった。それでも始めることになったのだが・・・。 このゲームの怪談話は、一言で言うとカオスである。 学校で死人が出るのは当たり前なようで、ほとんどの人物が自殺や霊によって死んでいる。 中には、女子生徒が先生の小指の神経を取り出し、自分の神経と結んで赤い糸をやったり(←無理)、人を殺すことを活動内容にしている殺人クラブが出るシナリオが存在したりする。 本当にとんでもない学校である。 ニコニコワールドでは十五幕・シーン8に出てくるロッカーで、同ソフトの登場人物「福沢玲子」の怪談を元にしたイベントがある。 ちなみに、おじいさんの言う「飴は噛まずに舐め続ける」というのは、同ソフトに出てくる飴玉ばあさんのことだと思われる。 また、十八幕Cルートで登場する仮面をつけた世界も、同ソフトの仮面の少女が元ネタと思われる。 関連動画